眉ピと眼鏡

永久(眉ピ・トリマー)と燈灯(眼鏡・店番)は動物保護をしています。これからやる事の窓口としてのメモ的ブログ。

人生のBGM 前半編

こんばんみ、眼鏡です。この間の予告はぶっちって、ヤマシタトモコについて話します。ヤマシタトモコって誰?って方はwikiれ。

 

 

2005年デビューの漫画家さん。2007年に発売された最初のコミックスで眼鏡はジャケ買い&ダダハマりして、以来今までにないほどに漫画家さんという単位で好きな方。兎に角、絶妙な言葉選び(ってナタリーパイセンに書いてありました。)ですごく「声に出して読みたい(くだけた)日本語」を駆使してくる。で、産まれてはじめてサイン会にいったり、果てにはトークイベントにいったり、その度に手紙書いたりしててすごい信者みたいな感じなんですけど、それもこれもヤマシタトモコ自身もまたやたらと面白い人だからなのさ。

 

 

今回、そんなヤマシタトモコ氏が、音楽ライターの高野麻衣さんという方と

「人生のBGM ~ゆりかごから墓場まで、おはようからおやすみまで、出囃子からエンドロールまで~」というトークイベントを開催。

7/2、下北沢B&Bというbookcafeで行われまして、その様子をつぶさにとまではいかずともそこそこ頑張ってメモっていたので折角だし纏めてみます。

 

以下、クソ長いので畳みます。ヤマシタトモコ?好きだよ!とか、知らないけど、読んでやんよ!って方は続きはweb↓で

 

まずここから先を読む方の大半はヤマシタトモコを知っているんだろうという事で書いて行きますが、一応知らない方が見ているとして最初の疑問は”なぜ音楽ライターとトークイベント?”と思われるかと。ヤマシタトモコ氏は最初の単行本以外、ことごとく短編集などにはその作品時に聞いていた曲などをあとがきに掲載しており、唯一近況をリアルタイムで知れるTwitterではちょくちょくRIP SLYMEだとかPerfumeだとかまぁ音楽の事が出てくる音楽好きな漫画家さんで知られておるのです。

 

では、それをふまえて。

 

 

 

会場は毎日トークイベントを行っているらしいのだけれど、この規模があまりないのか、それとも音楽をふまえたものが少ないのか、両方なのか、とにかく見づらい&聞きづらい!!スタッフ大量にいて、後ろにはいってきて聞いたりしていたのにまったく改善されなかった意味が解らぬ…。舞台がないなら高い椅子を用意するだとか、音楽音量とマイク音量を先にチェックしておくだとか、更にはマイクを近づけて喋るようにお願いするとか、なんらかやりようがあったのではないかとおもいまする。

 

 

 

*注

イベントは途中10分の休憩を挟んで2時間弱。

入場時に、ヤマシタトモコお手製おんがくのしおりが配られる。

音楽をヤマシタトモコが流しながらの進行。

前方スクリーンにはいくつかのマンガのページの抜粋。操作は高野さん。

基本時系列のメモに肉付けしているので、後々ぶり返し有り。

「 」はなるべく本人の口調のまま抜き出した台詞(コメント)

出てくる作品名は[ ]、表題作以外は( )で追記。←2回目以降省略。

作品の内容には触れていないので知らないと楽しくないよ!

高野さんの話もいっぱいあって書きたいんだけどほんと追いつかないので今回はあくまでヤマシタトモコ発言集的にお読みください。

BL作品有り。”一般的には差別用語だが愛故の表現”有り。

苦手な方はそっと瞳を閉じて、森へお帰り。

後半、映画の画像に関してはamazonから引っ張って来ていますが、これは著作権対策であって眼鏡がお金を得るシステム ではないので安心してください。

 

 

前半はヤマシタ作品とテーマ音楽。

テンション高い曲から行きたいよねーという流れで、


Tom Jones-If I only knew - YouTube 

 

Tom Jones / If I only knew の いえぇぇぇぇええええ〜という頭で早速ひと笑い。

Tom Jonesみたいな陽気なおっさんが描きたくて[ くいもの処明楽]のあきらを描いたそう。

 

「ノリやすい音楽はコマ割りしやすいんですよね」

 

[さようならのお時間です。(恋の瞳は爆弾)]

はマタ逢ウ日マデ / RIP SLYME の取り返しのつかない歌詞を拾ってきいていたそうです。最初流れだしたとき「似合わない感じでしょ~?でも歌詞がね、」と。

なんかタルそうにふわふわ歌ってるけど、これきりならもうどうなろうともかまわないさ ってゆってるからね。家が近所だったりそのうちの誰かと同じクラスだったりで集まった数人がだべりながらこんなんでさーわかんねーなー、そうだよなー、って話てる感じをRIP SLYMEパイセンから時折嗅ぎ取ってしまう眼鏡としてはとても納得の話。実際主人公とかそこらへんの怠さが相まってうっかりみたいなとこあるもんね。

「実際、あけおめとかメリクリとかハピバとか、ねぇ。いやリア充批判じゃないですよ」

 

[MUD(サタニック・スイート)]

を描かなきゃヤバい!って時に、購入後読み込んだだけでカップリングで忘れていた FAKE IT/ /Perfume を聞いたら「一瞬で思いついた」作品。的な、的な言葉遣いを意識しましたね、みたいな事言ってたんだけど今手元に単行本がなくて確認出来ない…。

あの主人公の馬鹿丁寧なお嬢様感はPerfumeの無表情無感情なあれが反映されているんだろか?あと心音とかが、まんま流しながら読むと合うんですよね。

 

この後もそうだけど、押し並べて曲から歌詞から話の流れを思いつくというのが多い印象でした。まーこれだけがっつり聞いているんだからそれはもちろんそうなんだろうけれど。 

 

[いつかあなたの不思議なおっぱい(ミラーボール・フラッシング・マジック)]

は すけべな女の子 / くるり 。「岸田先生が、岸田先生っていっちゃってますからね、ベースのさとちんを「こうみえてこの人悪い人ですからねぇ」って言ってて」それで思いついたとの事。(岸田先生とはくるりのギターボーカル)

なので主人公モデルはさとちん(佐藤征史/ くるりベース)だそう。

カラーページはおっぱいの血管が綺麗に出るようにデザイナーさんに頼んだそうで。担当さんには他をカラーにしては?と言われたが、

 

「私おっぱい頑張ったんですよー!重ね塗りとかしたんですよー!血管でるようにー!」

 

って押し通したそう(笑)基本的にだだをこねるヤマシタトモコは体育会系。

「間奏部分が夏の夕方の空っぽくて、この話の終わりの方のコマに繋がってる(反映されている)と思います。」

「…なんかいま、『入って』ましたね!」

(多分、漫画家っぽーい!みたいな、今回の趣旨に沿ってるー!みたいな空気を醸し出してドヤるヤマシタトモコ

この時会場で笑いが起こったんだけど、多分先生含め[息をとめて、(タッチ・ミー・アゲイン)]を想像していたよね!

 

「私ミラーボールが好きで!意味解らないと思うけど」

先生は世代な割にスチャダラパーとか通って来なかったのだけど、はなれぐみのLIVEにBOSEスチャダラパーのMC)さんがゲストで来て、今夜はブギーバック/ 小沢健二のラップを披露してくれたことで[ミラーボール・フラッシング・マジック]の話に繋がった。

 

高野さん含め、客席全体でなんとなしに別にヤマシタトモコがミラーボール好きでも不思議に思わないしそもそもクラブ行きそうだしって感じだよねーうんうん、となったものの、実際は25才の頃、クラブ行った事ないって言ったらそのとき友人がハマっていたロケットマンふかわりょう)いこうぜ!って誘われたその一度だけだそうだ。

 

一応どの作品について話すかは決まっていたものの、順番は決まっていなかったらしく、ちょいちょい画面と音楽を変えて話あいつつの進行だが、ちょくちょくIf only knewを挟むヤマシタトモコ。高野さんからわざとでしょ!と指摘を受けて

「ちょっとうけをねらって…こいつら(客)笑うぞ!って…」と悪びれなくいうヤマシタトモコ。(その後もそこそこ流してた)

 

[うしめし(タッチ・ミー・アゲイン)]

Cheese Burger/ フジファブリックがイメージソング。やたら可愛い。どの話をしていてもそうだけど、フジファブリックに関しては思いモロだしっていうかあふれている。Perfumeは押し殺している?感じなんだけど。BL萌と女子萌まさしくそのままな感じで。

 

「[うしめし]を描いても書き足らずに[恋の話がしたい。]を描いたので、似ているでしょ、キャラとか。」

このイベント一番のこぼれ話的なお~みたいな歓声が。確かにそうだよね!

 

そして先生のフジファ萌で前半最骨頂なテンションは、

[恋の話がしたい。]

のテーマ曲、 若者のすべて/ フジファブリック。

若者のすべてを聴くと、「歩いてるときに走っちゃおうかなぁ!ってなる。」

 ネームを通すときに、担当さんが 赤外線交換とかしたいっっすよねぇえええ! ってゆったんで、成功だな、と確信?したそう(笑)

 

[ばらといばらとばらばらのばらん(イルミナシオン)]

フジファブリック / 陽炎

「音楽詳しくないんだけど、こう、アコースティックギターの本体を叩く(叩き割る?)ときのばらんという音が好きなんですよ 」

作品中のはしりだすコマの ばらん♪ の書き文字がよめないとダメ出しされた

 

 

 

(フジファブリック繋がりで、画像は用意されてなかったものの)

 

[彼女は行方不明(YES,IT ME!)]

は◎◎の前奏の早さが自転車っぽくて”あの女子高生の話”にした、との事だったんだけど、聞き取れず…!ただ多分、 Suger!! / フジファブリック だと思います…!(ごめん)

 

高野さんがマンガを読むとき声優付き音楽付きで映像のように読み込む話をした際、ニコ動で自著のラジオドラマをきいてすげえなとおもったというヤマシタトモコ

 

[美青年(裸で外には出られない)]

のテーマはしんしんしん / はっぴいえんど

 

私はそもそもこのはっぴいえんど細野晴臣という方がとても好きなのでかなり好きで聞いているのですが。細野さんはある人からしたら天国のキッスの作曲者、YMOの一員、猫アニメの銀河鉄道の夜の音楽、はたまたオダギリジョーがむしろ美青年だろう、な邦画メゾン・ド・ヒミコの音楽、色々あります。どっかでは耳にしているんじゃないだろうか。

この手の中では結構古くて同年代知名度低めなので貼っておこうかな。

 


しんしんしん - YouTube

 

雪ふってるけど都会の雪でしょ汚れて仕方ないよねって馬鹿な誰が汚したんだよ、て歌詞でまんま主人公の話じゃん!ってなる。[美青年]は今までヤマシタトモコ作品の端々に感じてたそうだよそーなんだよ私みたいなのはさーと疑似体験的な部分がいっきにストレートを食らわしてきておっとへへそういうことかい!となった作品で、ブス故に我在り、なんですよ。ここで詳しく話しても面白くないので割愛するけれど、それがはっぴいえんどって!ええ!?という眼鏡的高揚感はここが最高潮でした。

 

高野さんからする[美青年]の印象は、無伴奏チェロ組曲(プレリュード) / J.S.Bach のイメージだったそうです。あの嘆美感というのはそういう感じではある。全然関係ないけど眉ピはかれこれ10数年、このプレリュードが弾きたくてチェロをやりたいそうだ。

ヤマシタトモコも[美青年]を描いている時期、バッハを爆音で聞いていたそう。話の中の再婚相手はたまたま菊池成孔のラジオきいてて、「なるよし!」ってなってかいた人。顔がというか雰囲気が(ヤマシタトモコ談)

 

 

 

 ここからは、

 

ヤマシタトモコのオススメ映画4作品の紹介。

(なんか人生においての、とか影響をうけた、とかデカい枠で高野さんは紹介していた気がするけどやはり音楽重視で。)

ヤマシタトモコの四天王はバッハとモーツァルト。そこから話拡大して四天王全員紹介しろよ!よなったものの、2人とも結構クラシックが好きとの事でそこら辺で話は纏まりました。(ちなみにこの下りとかは高野さんの著書で詳しく書かれています。そっちの紹介は後日!)

 

1.4分間のピアニスト(Vier Minuten 2006年 ドイツ)

4分間のピアニスト [Blu-ray]

 

「みんな好きだよね!ババアの百合!」

刑務所でピアノを教えている厳しめなおばあさん先生と、そこにはいってきた殺人罪の天才ピアノ少女の映画なんだけど、まぁ場所が場所だし重くて映画自体は私そんなに好きって感じではなかったんですが。やっぱまぁ言ってる事は解ったよとっても!!そしてやはりラストの演奏は本当にすばらしいんです。

Jenny's Farewell Concert / 白木加絵 

「ジェニーズ…よめねえ!」

演奏しているのは上記の通り、日本人の方。聞いてもらえれば解ると思うんだけど、途中効果音みないなのとか打楽器っぽいのとかいっぱい入ってるんだけど、全部1つのピアノでやっています。(映画の演出だけかと思ったら実際白木さん同じやり方で収録してるんだね)

 

 

2 . オーケストラ!(Le Concert 2009年 フランス )

オーケストラ! スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]

なんたって、ラストのバイオリン協奏曲 / チャイコフスキー。ラスト15分近くがそのまま演奏になっています。これは格好良いよ!!あと結構ギャグもあって、ほんわかコメディです。

「指揮者(アレクセイ・グシュコブ)の顔がウッチャンに似てる。バイオリニスト(メラニー・ロラン)が美しすぎる!」

 

 

3 .ドラゴン・タトゥーの女(The Girl with the Dragon Tattoo 2011年 アメリカ)

ドラゴン・タトゥーの女 [DVD]

「アホほどかっこ良くてくやしぃ…ビクンビクン!ってやつですよ!」

”イギリスのむんむんおじさん”(ヤマシタトモコ友人談)ことダニエルクレイヴ。格好良いですよねー。眼鏡は007から好きになりました。

「予告編みて欲しい!」Immigrant Songs / Trent Reznon & Atticus Ross がいい(ツェッペリンのカバー)

ヤマシタトモコの萌えた話:このブルーレイに冊子が入っていて(おそらく初回限定版)ドラゴンタトゥーの女であるルーニーマームとダニエルクレイヴのタバコの煙を口移しする写真があって、「どかーん!!」だそうです。打ち抜かれたのだろうか、爆破されたのか。

 

 

4 .イノセント・ガーデン(Stoker 2013年 アメリカ)

 

(まだ公開中でDVDはないので画像は検索してください。upしていいのかなーこういうのって。)

 

「げきおし!私の大好きな伯父と姪なので!」

Duet /  phillp glassの曲が良い!

「一糸乱れぬスーパーエロさ!靴もボタンも一切手を付けないんですよ!!!」

これは公開中 なので細かい話にはならなかったけど兎に角エロさ。

 

 

5 . アマデウス(Amadeus 1984年 アメリカ)

アマデウス [DVD]

ここはほとんどこの映画アマデウスというより、モーツァルトサリエリの話。メインは、今年の頭に日本で上演されたロックオペラ モーツァルトの話に。

ヤマシタトモコのイメージするサリエリはまさしくこの映画のサリエリであり、バージニティ(童貞感)がすりこまれていたので、山本耕史の扮するサリエリに対しては「俺のサリエリがこんな格好良い訳がない!」状態。

「人類を二分した時に”攻”な山本耕史サリエリなわけがない!私が人類を二分する時は「頼んだらやらせてくれそうか否か」だし、頼んでもやらせてくれないし!脚ながいし!」 

モーツァルトは世界のポップスター」

結局は格好良かったようです。確か観に行った際のTwitterではヒロインの秋元才加を良かったと言っていた気がする。眼鏡の記憶では。

 

 

ここまでの5本の映画の話を通して、高野さんが言いたかったのは ヤマシタトモコのマンガ=一本の映画説 のようで、実際のところ、入りが滑らかだったり、エンドロールっぽい間があったりするんですよね。そこでヤマシタトモコが明かしたのは「 扉絵を書くのが苦手なので、映画のイントロのように…」と。扉絵はキャッチーでポップでなきゃならない的なニュアンスも感じ取れました。 

だからドントクライガール最終話はキャッチーを意識して頑張って描いたとの事。

「わたしだって花嫁好きだもん!」

 

ここからまた映画の話にもどり、なんか予告編が一番よかったり、予告編にしか使われてない場面あったりするよねーという話で一同うんうん。 

「エイトマイルとかね!」

うんうん、エミネムのパフォーマンスんとこ予告編しかでてこねえじゃん!って話でした。

 

で、音楽やっている人ってすべからく演奏中がエロい!LIVE後のインタビューはちがう!ってなるよねーと。確かここで、ヤマシタトモコ小山田圭吾が好きだけどインタビューとか聞くとどん引きするって話をしていたとおもったけれど誰かな、小山田圭吾はかなりアレなアレなんで多分小山田圭吾だな。うん。

 

坂本龍一は友人に誘われて行ったものの途中アルファーファですぎて…こう…と言葉を濁したヤマシタトモコ。最終的には寝たっていっちゃうヤマシタトモコ

青春時代は渋谷シネマライズラブ、サントララブだったそうです。

 

ここまで結構色々音楽の話を、ミュージシャンから映画サントラまで幅広く話してきて、結構会場も解っている感じが伝わって来て、高野さんが同志ですよね!と嬉しそうにいうと、

「落ちこぼれですよ!」と吐き捨てるヤマシタトモコ

眼鏡はあんまり音楽詳しい人間ではないですが、確かにここまでの楽曲は解りました。

 

 

後半は(イベント)タイトルにもつけた通り、出囃子に乗って出てきますよー!と恥ずかしそうな二人。と、ここまでで前半終了。多分1時間10分くらいだったと思うんですが。この後10分休憩挟んで40分くらいあるんですがもう大丈夫、ここまでくれば後半は結構雑談だったので書く事少ないから!と思ったんですが、あんまりにも長いのでここで一旦upします。

後半は今週中にはupしますよ!誰かが…読むかはわからないけどいつか自分で読み返す為に!

 

つづく!